このところ大相撲の八百長問題が姦しい。鬼の首でもとったように、メールの証拠があるから逃げられない。こんどこそ膿を出さなければ相撲の明日はない。こんな状態ではつぎの法人認可は無理ですね。…ほとんど国技館に足をはこんだこともないような政治家やら法曹界、はてはテレビの解説者までがもっともらしく発言する。こういう時に決まって登場する相撲ジャーナリストと称する人々も、「過去に一切なかった」は大嘘でしょう。注射相撲というのは聞いていたし、八百長では聞こえが悪いので無気力相撲といいかえていたんですから。そんなに判っていたのなら、今までなぜほつといたんですかと、いいたい。その上、神事相撲はすつかり衰退して、ないも同然などと無智無責任な発言をする、とんでもない輩だ。
神事としての相撲は日本中に何百とある。小諸には除災招福のキレイな化粧まわしをつけた相撲のお練り、上賀茂の烏相撲、平岡の三役相撲、奈良豆比古のカタチ相撲、女相撲は長崎、佐賀、熊本あたりの落成祝に、また雨乞いの女相撲は秋田を中心に開かれている。
小沢の政治とカネにしても、政権を取るのにどれだけのカネがいるかわかっていても透明性だの説明責任だのといつてツメバラを切らせようとする。モンスター・ピアレンツどころかモンスター・シティズンの犠牲になりかかっているのが相撲協会だといえる。
七勝七敗の力士を救う互助会など、いかにも日本的な談合で微笑ましくもある。スポーツ化してグローバル・スタンダードにしたらいい、と女性評論家がわめいていたが、オリンピツク選手のドービングがばれても、個人の問題で組織の連盟はなんの責任もとらない、これがスポーツ界の常識なのだ。協会をいじめ巡業まで中止させるとは、何様のつもりなのか。協会も調査、調査と受け身にならず、懲罰の限界を打ち出し明日からの方針を出して、はやくこの問題を打ち止めにしてほしい。
民俗行事としての相撲
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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