安倍首相の安保法制の転換以来、戦争論があちこちで起こっている。
本屋の一隅には戦争関連の書籍が集まり、いまやビジネス書や能力開発本をしのぐ勢いだと言われている。
佐藤優の「新戦争論」、植木千可子の「平和のための戦争論」、そして内田樹の「街場の戦争論」、小林よしのりの「ゴーマニズム宣言SPECIAL新戦争論」… 少し前まで禁句であった戦争について皆が考え出したということか!…
自衛隊の海外活動についても集団的自衛権の法制化についても、もはや机上の空論ではなく、現実のこととして考えなければならない時が到来している。
戦争のかたちが変わり、テロやドローン、さらに戦略核の問題が目の前にぶらさがっいれば、先の戦争で発生した教条的戦争反対論者でも、わがこととして対応せざるをえないだろう。
「次の戦争をするかしないか。それを決めるのは私たちです。」耳ざわりのいい女性国際政治学者の弁には全くリアリティがない。
隣の大国中国の歴史は、覇権争いの歴史だったし、共産主義の仮面をかぶった帝国主義といえなくもない。巨大な資金力をバックに南沙諸島を次々と埋立て、軍事基地化しつつこれは中国の国内問題と強弁するなど、いつ尖閣や沖縄の問題として火の粉がかかってくるかもしれない。
北朝鮮では核ミサイルを次々と製造し、問答無用の態勢をととのえている。
もはや戦争への意思決定権は全く日本にはなく、中国や北朝鮮が握っているのだ。基地反対、オスプレイ反対で戦争が防げればこんなに幸せなことはない。
じっくりと時間をかけて議論する必要があると、野党党首はいっているが、その時間がないから安倍さんも
急いでいるのだろう。 平和ボケの想像力にとぼしい戦争論は、願い下げにして欲しい。
次の戦争を考える
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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