来たる11月4日、いよいよ日本郵政の株式が、上場される。
郵政民営化に声をからし、参議院で否決されるや衆議院を解散して、郵政民営化による財政削減という嘘をならべて、国民を騙した小泉元首相はさぞや嬉しかろう。ともにシナリオを描き、1年に17回もアメリカとの綿密な作戦会議のもと、郵政民営化を実現した竹中平蔵郵政民営化元大臣もニヤリと祝杯を挙げていることだろう。もっと喜んでいるのはアメリカ政府対日政策スタツフ一同とウォール街のボスたちだ。
アメリカは1994年以来、毎年対日年次改革要望書に郵政民営化せよと、要望してきた。要望とはいっても、これはアメリカの要求であり、アメリカの命令の側面をもっていた。アメリカは郵貯と簡保にある350兆円の金に眼をつけ、これを新規米国債の引き受け先にしようと眼をつけたのだ。
民営化反対派は郵政事業の民営化によって日本国債の引き受け手である郵貯、簡保が外資ににぎられたら、この国の経済基盤がいっきに崩されると心配したのだ。
異常に発行額の増えた日本国債がかろうじてたもっていられるのは、国民資産たるそれらの資金が引受先になっているからだ。こうした郵貯、簡保資金の重要性に眼をつぶってきたのは国民の責任であると同時に、アメリカ追従の政治家と官僚なのだ。
日本郵政の株式上場にあたっての幹事会社は、野村、JPモルガン、三菱UFJモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスと決まった。こんなに多くの外国証券がかかわるのは異例だが、着々と外堀は埋められつつあるのだ。
日本郵政は早くも資産運営にあたり、日本国債の比率を下げると発表し、運用部門の責任者にゴールドマン・サックスの前副社長を任命した。今回の株式上場は、いよいよ日本人の財布がアメリカに握られる記念日となるのだ。安保どころか、財布台所の危機、これに対し日本のマスコミがなにも発言しないのは不思議だ。
日本の財布がアメリカに握られる
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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