拝金ゼニカネ・スポーツ

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 週刊ベースボールを手にとって驚いた。
 まず表紙は特大の活字で「プロ野球で儲ける!」どう考えてもギャンブル誌のキャッチとしか思えない。 かたわらに「年俸総額6000万ドルの衝撃・ダルビッシュ有」とある。
 特集は「2012球界マネー事情」。ページをめくると、さらに「ベースボールでカネをつかめ!」とあって、「年俸は一番分かりやすい選手への評価」松坂大輔、「グランドにはゼニが落ちているんや」鶴岡一人、「一億円は目標じゃなくて通過点」野茂英雄、さすが王さんだけは「お金より名誉、満足感が三冠王のすべて」と発言している。
 スペシャル”マネー”対談は人気マンガ原作者とメジャー・リーガーが夢の対談で、≪グランドに埋まる「ゼニ」を掘り起こせ!≫ 上原浩治と森高夕次のゼニ問答。さらにページをめくると、12球団年俸データーで、アツプしたのダウンしたのの活字が躍っている。
 ダルビッシュにまつわる記事は、この週刊誌のみならず、あらゆる雑誌、新聞、テレビのほとんどすへては金、金、金の話題ばかり、あげくのはては、離婚の慰謝料がどうの、養育費がどうの、といった拝金主義まるだしの報道で充満している。
 アメリカの野球が金持ちの投資の対象で、すべては金でつながっているというのは仕方ないこととしても
この国のメディアまで拝金主義一辺倒になっていいのだろうか。たまに思い出したように野球トバクなどと騒ぎ立てるが、普段ここまでスポーツにおける金銭面を臆面もなく書き立てていたら、もはや共犯と断罪されて当然だろう。
 ゴルフも紳士のスポーツといわれて久しいが、石川遼にまつわる報道も、破廉恥なほどに金金金の拝金主義がまかり通っている。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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