ようやくお盆もおわり、大文字の送り火も無事おわった。お盆って夏休みのこと? 若い人たちの盆離れはますます進んでいる。
高齢化も進んで、友人知人の法事が日常化してきた。残された子供たちIT世代は、なんでも簡単・便利な生活スタイルをめざすので困惑することが多い。ついこの間まで、墓を何処にするか、故郷が良い、いやそれでは金もかかるし、お寺さんも面倒くさいというので、町のまんなかのITマンション墓地や、散骨、樹木葬など自然葬が話題になっていたが、それもどうやら古いらしい。
いまは墓など用意せず墓離れが進んで、手元供養、自宅供養に関心が集まっているそうだ。
その方が何時も常に故人を感じることが出来る、混雑のなかをお寺さんに通わなくても間に合う、そしてなによりも経費を大巾に抑えられる。お葬式の費用ほど判らないものはない。お坊さんのお支払はクイズより難しい。コスパにすぐれているのは、手元供養に限るというのが人気のもとのようだ。
そこで 手元供養 一律 2万1千円(税込み) 24時間365日 いつでも受付、という商売が登場してきた。あまり利益を見込めない、そこで「骨壺」をお買い求めいただくという寸法である。
骨壺.COM を覗くとあらゆる形、あらゆる素材、あらゆるデザインの自宅供養向きの骨壺がそろっている。
九谷焼の豪華絢爛仕様、白磁蓮花のクラシック型、石造りの四角壺、虹珠型、京焼透かし彫の鳳凰、民芸手造り風、大理石に見える骨壺と何百種の写真がのっている。お値段も4.000円ぐらいから10万ぐらいまであって選択自由である。
かくして墓いらず、マンションの棚に置かれる「都会の骨暮らし」が待っている。
手元供養という墓いらず
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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