恒例「嫌いな女優」ランキング

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 恒例読者が選んだ「好きな女優」「嫌いな女優」といった記事は、夏の端境期にやるヒマネタみたいなもので、余り意味はないのだが、この意味のない記事に結構はまっている読者がいるそうだ。
 上手い女優・下手な女優ではなく、好きなと嫌いなというのが女優選びでは重要なポイントになる。好き嫌いなら、いかなる読者にも権利が発生する。
 嫌われる女優の第1位は泉ピン子の指定席になってしまった。媚びる相手と見下す相手があまりにもあからさまで、ものの言いようが下品過ぎるというのが、その理由だ。バカと思えない橋田寿賀子がなぜあんなに大事にするのか不思議だ。橋田ドラマにとって、どうしても必要なキャラクターがピン子であるとするなら、作者としての限界も見える。ピン子が出てきたら、即チャンネルを変えるという視聴者も結構いる。
 第二位に躍り出たのは剛力彩芽、若く知的な柄にもかかわらず嫌われるとは何の因果か。オスカーの売り出し戦術が見えすぎて厭らしい、という。次々とCMを確保し、スポンサー枠で本編に登場し、抜群のダンス能力をみせても、ゴーリキの主役ではドラマ打ち壊しというのが視聴者の声。
 第三位の上戸彩にも、わざとらしい演技はたくさん、一生懸命なアイドルのイメージだったのが抜け目ない結婚によって欲深い油断ならない女だった、というのがばれた、という嫌われ方だ。総じてオスカーのタレント売り出し法が、視聴者に見透かされている。
 以下小雪、沢尻エリカ、広末涼子、藤原紀香に至っては、ご存知の大根ぶりと、自己顕示欲の強さがあたりまえに嫌われている。
 好きな女優ランキングでは、第1位に綾瀬はるか、それに能年玲奈が入る辺り、テレビはNHKの想いを深くする。三陸の漁村の娘が芸能界に憧れて、ジタバタする話など、百害あって一利なしとおもうが、今年の流行語は、「じぇじぇ」で決まりとはしゃいでいるテレビ評論家には、呆れるほかない。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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