平成26年の悲しい出来事

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 今年の話題・注目商品のランキングが電通から発表された。
 第十位はロボット掃除機、ルンバが開発した自動掃除機だが、この道具が何故日本から生まれずにアメリカから生まれたのか、残念というまえにこの国の家電業界に失望する。商品企画に携わった人間がバカだったのか、それとも企画があっても認めない社長がバカだったのか。
 第九位はコンビニの本格コーヒー、学生街のちいさな喫茶店で、丁寧にネルで入れていた親父自慢のコーヒーには、コーヒーへの想いと客への愛がこもっていた。バイトの入れたコーヒーには、スピードと抜け目のない商売しかない。
 そして第八位はUSJのハリーポッターの新エリア。ディズニー・ランドで洗脳され、さらにハリーポッターとは、ますます日本人は無国籍なプータローになる。何処かに賢人がいて、この国の説話、童話、神話、民話をテーマにしたレジャーランドはできないものか。珍しく新しけれは゛きっと中国人も押しかけるに違いない。
 そして第五位が妖怪ウォッチ、訳の分からない妖怪キャラクターに血道をあげる神経は理解できない。第二位のしゃべる「ゆるキャラ」とともに、日本人の幼稚化現象でかたずけるには問題が大きすぎる。知識人のなかから全く声が聞こえない。お役所が旗を振ってゆるキャラを創り、電通にプロモーションを頼むなどというのは、根本的に間違っている。
 更にディズニーの販売戦略にのった第一位のアナと雪の女王、映画館へいってスクリーンと共に唄を歌い、CDをかって帰ってくる。映像コンサートに騙されたと思えばいいかもしれないが、映画と名乗っているところいかにもイカガワシイ。  日本の文化が音を立てて崩れていく。


コメント

1件のフィードバック

  1. 全く、返す言葉が見つかりません!
    最近の、主力消費層の考える力の低下を証明するような結果ですね!
    極論を言えば、つまらないTVばかり見ている結果とですか?
    多少でも文化素養があれば、アナ雪レベルの稚拙なオペラごっこに
    影響される事はないと思うのです。
    TV側のつまらないモノを価値のあるようにみせる集団催眠を解く方法は、TVを見る時間を減らす事だと考えます。
    そんな中で、ネットの影響が大ですが、若者の平均TV視聴時間が減ってきたのは、ちょっとだけ朗報なのです。

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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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