家事労働に外国人は必要ですか

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家事労働に外国人は必要ですか
 外国人の家事労働が解禁になった。
 外国人を労働力として受け入れ、女性の働き方をより楽にしようという、安倍内閣の方針だ。パソナ、ベアーズ、ポピンズ、ダスキン、ニチイ、ピナイの六社に認可がだされ、第一陣としてフィリッピン人など90人が
就労する予定だ。開かれた労働市場と耳障りは大変良く、これで女性も家事労働から解放され、存分に腕を発揮できると思いがちだが、果たしてそうだろうか。
 労働ビザを出す場合のこの国のお役所はとてもゆるい。
 アメリカのように星条旗の前で国家にたいして忠誠を誓わせることもなく、シンガポールのように妊娠したら即国外退去というオキテもない。愛し合ってできたのになぜそんな残酷なことをするの、人権侵犯だわ、位の事を言いかねない。半年に一度の妊娠検査を義務ずけ、モラルの維持と民族の血の崩壊を防いで、守らない外国人は強制送還するという断固とした政策をとっている。
 単純労働しか解放しないのだから、そんなに目くじらをたてることもない、というひともいるが、蟻の一穴でそこから労働市場は崩れていく。
 いま問題になっているアメリカやヨーロッパの移民問題も、初めのユルサが取り返しのつかないことになっている。パリのタクシーはカンボジャ人が圧倒的に多い。ネイティブのフランス語すら通じないことがあり、行き先は紙に書いたメモが一番という事態が発生している。メイド・サービスもフィリッピン人が大多数で、伝統的な家内儀礼が少しずつ失われていると指摘されている。
 どういう訳か、町の外貨交換やはほとんどがインド人、移民を受け入れるのは簡単だが、弊害が出てきたのでいざ排除ということになっも排除できない。始めは労働力不足を補ってくれてありがとうだが、犯罪や、社会保障の面から問題がでてくる。
 どこかで自国民の雇用の場が奪われ、ビザが切れた後の不法犯罪が発生する。テロリストもスパイもみな入ってくる。先進国はほとんどグローバリズムの失敗にこりて、ローカリズムに傾いている。アメリカもイギリスもイタリアも、フランスですら、右へ右へと風は吹いている。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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