学卒魚類のマーケット争い

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 人気日本一、受験者数日本一、これらは総て「まぐろ」のお蔭だ。
 近畿大学は水産研究所の近大まぐろ養殖成功によって、一気に人気大学の一翼を担うようになった。
 その成果は、箱根マラソンよりはるかに効率よく、大学本来の研究活動をベースにした事業化への人気であるから、ひどく好ましい。
 負けるものかとあちこちの大学が名乗りを上げ始めた。 水産資源の枯渇、世界中からのバッシングを目の前に科学の力で打開しようという心意気に充ちている。
 岡山理科大学はくろまぐろについで、ニホンうなぎの養殖に乗り出した。うなぎの生態については、まだ判っていないことが多いといわれているが、海をしらないうなぎの養殖は見事に成功、キロ4.600円で出荷開始した。真水に塩を入れるのではなく、好適環境水の素を入れて魚たちを元気にしている。車海老、シマアジ、クエなど次々と挑戦し、いまの課題は魚の家畜化であるという。
 本来海の生物である魚類を、陸にあげ、さらに山で飼うことを可能にする技術は、哲学や倫理の面でいろいろな議論があることは勿論だが、経済効果の創出だけでなく、技術の完成とともにそうした倫理面での認識も議論すべきだろう。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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