孤独こそ最強の人生

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 おひとり様向けビジネスが注目されている。
 ある調査によると日本の男は世界でもっとも孤独な人々であると結論ずけられている。それ故、「孤独のグルメ」などというひとり外食を楽しむオジサンの物語が人気をよんだりする。ここではオジサンは孤独を楽しんでいるが、一方では「孤独死」などとネガティブな孤独もある。
 いま平成という時代の検証がさかんにおこなわれているが、生涯未婚率は男女ともに急速にふえている。50歳時点で一度も結婚歴の無い人は、平成元年と平成30年を比べると、男性は5パーセントから24パーセントに増え、女性は4パーセントから15パーセントに増えた。そのうえ熟年離婚率も男女ともに3倍の伸びを見せ、平成という時代は日本を世界一の孤独大国にした時代でもあった。

 そこで光を浴びているのが「おひとり様向け極上サービス」の数々。
 長きに渡って団体客様を追っかけていた旅行会社は、おひとり様用の豪華な旅の開発に力を入れている。「本物の秘境をみる」中国奥地ツアーから、京都嵐山の別邸で清水寺住職と壱対壱で語り合うツアー、パリ・ミラノオペラ座の特別席で楽しむツアー等々、インドアでは箱根のブック・ホテルで静かに読書を楽しむ参日間、高級感のある個室で頭の先から爪の先まで男を磨くビューティ・プログラム等、、なかには知らない同志をくっつける相席屋という孤独から逃げたい人用ビジネスもある。
 孤独を楽しみたい人、孤独が好きな人、やむ負えず孤独な人といろいろだが、確実なことは孤独はこれからも増えていくという現実だ。
 人生如何に生きるか、孤独こそ最高の鍛錬である。「人を相手にせず、天を相手にせよ」西郷隆盛の言葉である。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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