近頃、法律の建前をふりかざす議論が横行している。
福岡女子大受験騒動というのがあった。 男だけれど、法のもとの平等は憲法によって保障されているので、女子大に入れろ、という訴訟だった。
こんな馬鹿馬鹿しい訴訟を何十人の法律家や裁判所がかかわらなければならないということは、なんとも寂しい話だが、現実にこうしたことに費用と時間をとられているのだから、困ったことである。
アメリカでは、女子大の看護学校に入学希望した男性はこれこれしかじかと、海の向こうの判例を挙げて、弁護人は主張したといわれるが、そんなグローバルはいらない。日本における女子教育規範の問題だし、男性用トイレのすくない、男にとって不便な女子大に入りたいという男子の根性が不思議だ。
原告は訴状の提出と同時に、訴訟救助申し立てを行なっていた。訴状に貼る印紙代はないし、弁護士の支払いもできない、それでは証拠を提出してください、という裁判所に対して、被告はカラッポの通帳のみで、なんの証拠も提出できなかった。入学金や学費は、と問われたところそれは奨学金をもらうという話で、なにからなにまで虫のいい話で、裁判所も取り扱いに困った。
この前代未聞の珍訴訟は原告が突然訴えを取り下げるというカタチで、決着した。
憲法にこう書いてあるからというのは、戦争反対の教条左翼の議論に似ている。
、侵略してくる相手に、うちの憲法はこうなつてます、軍備反対、アメリカ反対で、なんとか平和が維持できると思っている、ノーテンキな日本人と共通する無知ともいえよう。
女子大に入学したいオトコ
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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