四条河原町のBAL地下は男のパワースポットだ

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四条河原町のBAL地下は男のパワースポットだ
 京都四条河原町といえば、都でいちばんの繁華街だ。
 高島屋と阪急を起点に、ユニクロ、無印良品、ファッション関係の店、等が集まり、カフェ、喫茶店の類がやたらに多い。 星乃子珈琲を先頭に、上島コーヒー、からふね屋コーヒー、いのだコーヒー、六曜社コーヒー、カフェMUJI、リプトン・ティー・ハウス、サンマルコ、それに京都のパン屋の元締め駸々堂本店、さらにホテルの路面店など加えれば、「朝からコーヒー」の中核をなしている。サービスも色々で、一杯のコーヒーに玉子料理やトーストが無料で付いてくる。
 駸々堂などでは早朝から中国人がいっぱいで、爆買いすれども爆食いせずの中国ファミリーがあふれている。無論貧乏学生にとってもかなり有難い。
 その四条河原町の真ん中辺りに、丸善がBALとなずけた新しいビルを建設した。
 ゆったりと空間をとり、ファションを集積したいくつかのフロアも大変に居心地がいい。服のコンセプトがはっきりと伝わり、作り手の意図のみえる贅沢な構成になっている。シンプルなものから、ハイブランドのセレクト・ショップまで揃っていて、京都には珍しいヌーベル・ファッションの世界が展望できる。
 マルゼン創始の「早矢仕ライス」に惹かれて地下へ足を延ばすと地下一階と地下二階は丸善本業の本屋となっている。本屋も近頃はツタヤひとり勝ちで、全国何処へ行ってもツタヤ風なのだか、ここは全く違った。
 由緒正しい大学の図書館風で、天井も高く、堂々とした立派な書架に、本を大切に飾り、ゆっくりと本選びが出来、そのうえ読書できる椅子・テーブルも用意されていた。本と本を読む人を大切にしている感が溢れている。
 こんなアカデミックな雰囲気の本屋には久しぶりに出会ったような気がする。
 京都四条河原町BALの地下マルゼンは、男のパワー・スポットである。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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