同伴入社式を経て、そろそろ五月病の頃となった。
銀座のオミズではあるまいし、母親同伴の入社式が多くなったそうだ。近頃は親御さんの要望で、入社式の同伴を受け入れている会社もふえている。
SMAPやゆずのコンサートでもてなし、キムタクの歓迎メッセージで入社式を盛り上げても、一向に視聴率の上がらないフジTVの例もある。
若者たちが退化した理由はわからないが、社長の訓示をきき、会社のもてなしを受け、お土産をもらって、親御さんは満足して帰っていく。この会社なら子供を安心して預けられる。そういう親に会社のファンになってほしいそうだ。そこには雄々しく成人した大人のイメージは全くない。
飾り立てた母親のよこで、スマホをいじっているアオキのスーツのの学生、学生時代にはモーニングコールを大学から受けていた恵まれた阿呆がいる。
なかには、どんなに優秀な学生でも、親がシャシャリでたら即座にアウトという企業もある。親の影がチラツイタ段階ですべて落す、という骨のある会社もある。
社会人として生きていくために、どんなに親が障害になっているかが判らない困った親達によって軟弱で使い物にならない社会人が生み出されている。
パソコンとは向かい合えても、初対面の客の顔が見れない、会話ができない、が増えている。そのくせ配属希望は営業というから、なにがなんだか判らないと人事課長は嘆いている。
さて今年は何人の新入りが、配属先の仕事が合わない、人間関係が我慢できません、だから辞めます、
といってくるか、五月の人事課内では、焼肉のカケが盛り上がっている。
同伴入社式から五月病へ
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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