凄いぞ!熊谷うちわ祭

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 京都八坂神社の祇園祭を始め、全国あちこちの祇園祭を取材したが、暑いぞ熊谷の祇園祭である「うちわ祭」は未体験で、いつか行きたいと思っていた。
 かつて事務所のスタッフだった島田由美子さんから、お招きを受けた。シメタとばかり覚悟して熊谷へ参上。行って見てびっくり、地元の衆が日本三大祇園の一と豪語する訳がよくわかった。
 江戸期には殿様の参勤交代もよけて通ったとあるが、なるほどなのだ。十二台の山車の造りもなかなかだが、ダイナミックな屋台囃子がすごい、尺以上はあるかと思われる摺り鉦に煽られて男たちの揃い打ちが競う、叩き合いが町中を揺るがす。
 それにもまして凄かったのは、関八州の屋台総動員とも思える夜店屋台、浅草のお酉さまにも、佐久鼻顔にも、勿論、京大阪のどの祭りにも負けない数の夜店屋台が出ている。全国テキヤさんが意地をみせたのかとも思える夜店屋台オリンピックなのだ。
 伝統的な焼きそば、おめん、射的、あんず飴、金魚すくい、ベビーカステラ、フライドポテト、鮎の塩焼き、風船UFO、必ず当たる福引、ブロマイド、ポスター、七味唐辛子、クレープ、レモネイド、今川焼き、氷水、きゅうり一本刺し、を始め、 ご当地自慢の函館名物いか焼、石巻焼そば、シロコロホルモン、道頓堀大たこ、黒豚フランクまでの全国B級グルメ、インターナショナルなメキシコのタコス、ドネルケバブ、韓国・明洞からトッポギと軽く千軒は越す夜店屋台まつりが繰り広げられていた。
 うちわ祭りの夜店には思い出が一杯つまっていた。当世グルメイベントもあったし、海の向うのファスト・フードもあった。ここにディズニー・ランドより充実した幸せの庶民の祭りがあった。 凄いぞ!熊谷。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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