ブラウン管テレビの製造から撤退し、シャープは液晶テレビ、薄型テレビに特化する、と発表し業界を驚かせてから何年経っているのだろう。
それまでソニーの箱型テレビが数台あった我が家では、次々とシャープの薄型テレビに衣替えした。やがて「シャープの亀山モデル」が業界に君臨し、我が家の薄型第二世代は亀山モデルの大型テレビに衣替えした。
あの頃から年末パーティの景品に、韓国LGの電子レンジが登場し、事務所の冷蔵庫は中国ハイアールのものにかわった。何も書いてないけど、ちゃんと冷やすし、チンするのにも便利でいいですよ、とスタッフからもおおむね好評だった。日本のメーカーがひたすらスペックに凝って物ずくりをしている間に、おとなり韓国や中国では、とにかく簡単にシンプルに安価につくるにはどうしたらいいかと、考え工夫して物づくりにはげんでいた。気が付いたら、粗悪品のはずの韓国、中国に市場のすべてを持って行かれていた。
亀山工場は中国企業に売られることになった。県と市がシャープの工場誘致に出した135億の補助金はドブに捨てられたのだ。せめていくらか返してくれないと納税者に申し訳ないという訳で、6億4000万だけが、返還されそうだという。
パナソニック7800億、ソニー2200億、シャープ2900億の今季赤字決算、経営に失敗した社長さん達はクビになって退場だが、従業員はたまらない。生きるためには次のおバカな経営者のもとで働かねばならない。
各社ともテレビとインターネットを合体した次世代スマートテレビに焦点を合わせてといっているが、この分野はいま、アメリカのグーグル、アップル、アマゾンの巨大IT企業がのりだしている。はたして日本の電気屋さんは勝つことが出来るだろうか。
亀山モデルの大失敗
コメント
1件のフィードバック
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日本の電気屋さんは勝つことが出来ないでしょう!
なぜなら、いつまで経っても統一規格が作れないからです。
ガラパゴス携帯を生み出した、やりっ放しの商品を生み出す土壌が、ユーザーフレンドリーな製品を作り出せるわけがない!
もう一つの理由は、商品の種類を増やしすぎル事、こだわりのある人以外は、大概に方は、安くてそこそこの製品を選ぶでしょう!
今のテレビにもアクトビラというインターネット機能があってもコンテンツを充実させる努力を怠り、iPadに客をもっていかれる。ユーザーを引っ張る牽引力不足が家電メーカー衰退の理由だと思います。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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