日本初の大春画展が開かれる。
会場は文京区目白台1-1-1にある細川家の永青文庫だ。椿山荘の隣にある旧細川家のお屋敷内にある元細川家事務所がその文庫である。
茶道具や書、歴史資料など細川家の収蔵品が中心の美術館だが、そんなに規模は大きくなく13年秋にロンドンの大英博物館で催された際の約三分の一しか展覧できない。
ゴッホやピカソにたいしても大きな影響があったとされる日本の浮世絵春画だが、いままで美術史上の位置付けとして世界的な場で公開されたことはなかった。
「春画 …… 日本美術における性とたのしみ」と題された大英博物館では、世界が驚いたと伝えられ9万人が来場、ヨーロッパ中で話題となった。
なんとか日本での凱旋展示をもくろんだ主催者側だったが、公立、国立系の大きな美術館からは軒並みソデにされ、苦肉の策が9月の永青文庫での公開となった。
現理事長細川護煕氏の肝いりだが、浮世絵春画のもつダイナミックな営みや、江戸庶民の性への認識が素直に受け入れられるかどうか不安な面もある。
細川の殿様の道楽と受け止められるのではなく、春画の造形や意識の深淵に迫ってほしい。 北斎、歌麿、清長など浮世絵師の筆致に人間賛歌の世界を見いだせるかどうか、もうそろそろクマモンから卒業してもいい頃だろう。
18歳以下入場禁止だが、あの永青文庫にどんな客が押し寄せるか、すこしばかり興味もある。
世界が驚いた …… 大春画展
コメント
2件のフィードバック
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ぜひ行きたいと思うのですが
開催時期に思い出せるかがとても不安です。
先生の写真展も行けずじまいでしたし…
次はきっとうかがいますのでよろしくお願いいたします。
春画展、
宇多田ヒカルさんが話題にしていたので興味がありました。
情報いただき助かりました。 -
本日無事に行ってまいりました。
開館20分前に到着しましたが58人目でした
入場してからも大混雑で全部見るのに一時間半かけました
押してくる人割り込んでくる人で気分良く鑑賞できませんでした。残念
後期の展示も見に行きたいと思っています。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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