上海の高島屋が血迷っている。
6月に発表し、8月25日には閉店される筈だったのに、わずか2日前、8月23日にふたたび営業するむねのお知らせが店頭に掲示された。
そもそも百貨店の中国進出は伊勢丹が先陣をつとめた。上海の繁華街准海中路にそびえたつ華亭伊勢丹が一時は客をあつめたが、その伊勢丹は08年にすでに閉店してしまった。広大な人口を抱える中国だが、その広さ故、百貨店という業態そのものがあわない。ネットショッピングなどのほうが、国土の広さに呼応できるのだ。
高島屋は「ビルの賃貸料が高すぎて経営がなりたたない」という理由で閉店をきめたのだが、営業を継続する理由は建物を保有するオーナーが支援して事業継続することになった、としている。が業態そのものが古くなったという病根はそのままなのだ。
中国では、クズダイヤのペンダントに、高島屋の箱をつけても誰も有難いとは思わないだろう。
スピードと価格競争力のあるネット・ショッピングをあらたに始めたほうがよほど投資効果があると思うが如何。
上海で高島屋が迷子になっている。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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