三密業者とリモート屋

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 「三密」が流行語大賞に選ばれ、小池百合子が提唱者として登場したが、なんとなく胡散臭い。
 小池百合子の日常行動から拝察するところ、彼女はメディアに露出することがすべてで、そのチャンスにたまたま「コロナ禍」が襲ってきたとも考えられる。
 密閉、密集、密接は避けてください。コロナになります。人と人の距離を保つのは、ソーシャル・ディスタンスといって市民の義務である。
 そこで実直な国民は人に遇わない。人に近寄らない。人と集まらない。人間が生きていく根本である人に遇い、人に学び、人と共に社会を創ることを否定する。
 このことは人格否定につながる。人間の退化につながることだから、良識ある人ならば、「三密」について否定するだけでなく、問題解決の暁には三密を肯定する明日を提示すべきだろう。
 悪乗りしたメディアは。リモート会議、リモート・ワーク、リモート教育などと、人間存在の価値を否定するようなリモート業者に成り下がっている。オバカな野次馬はリモート飲みなどと浮かれているが、人と対話し接触してこそ得られる人間の魅力に気がつかない愚民の発想である。   AIやテレワークにかしずいた生活は絶望的な人間の終末でしかない。
 近頃では「外食」は止めろ、「会食」も悪い、家に閉じこもっての「孤食」をお勧めする、などと一流紙までが書いている。
 そんなに黙ってひとりで食事がしたければ、仏門に入って墓守でもしたらよかろう。
 メシを食べようというのは、メシは付けたりでゆっくりと話をしようという人間同士の暖かい交歓にほかならない。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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