ロワールの古城で開かれたシャネル・コレクション

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シャネル シュノンソウ城の2021コレクション.jpg
 コロナ下で外出禁止のパリから嬉しいニュースが届いた。
 いつも世話になっているイノツメ夫妻から、彼はシャネルのコレクションに加わり、彼女は来春日本上陸するフォション・ホテル京都のスパのディレクションをするという
ニュースだ。30代の彼らがパリという文化の中心地で活躍しているのはなんとも頼もしく嬉しいニュースだ。
 シャネルのコレクションは12月4日にロワール渓谷の古城で開催された。
 ロワール渓谷は世界遺産に登録され「フランスの庭」と呼ばれるほど美しく、典雅なフランス語はロワールに生まれた、といわれている。
 ロワール渓谷には800もの城があり、古城だけでも300はあるという城好きの聖地である。
 ヴェルサイユ宮殿についで訪れる人が多いのが、シャネルのコレクションの舞台になった貴婦人たちの城「シュノンソー城」、16世紀の初めから城は6人の女性の手により美しさに磨きをかけたといわれている。女性たちはいずれも国王の愛妾で数奇な運命をたどったフランスの美女だった。
 パリではコロナ下で自由なコレクションが開けないので、40人ものモデルを引き連れこのシュノンソー城に舞台を求めた。コレクションにはこの城を飾るタペストリー、庭園の花々、会場となった60mのギャラリーの黒白の市松模様など、貴婦人たちの城のアイデンティティーとデザインモチーフが融合した。なによりもこの城の紋章はクロスしたCであり、シュネルのC・Cマークと因縁あさからぬところが面白い。
 豪華なコレクションに招かれたのは、女優のクリステン・スチュアートただ一人というのも、シャネルらしくプライドを感じる。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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