ミストの夏の東京オリンピック

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ミストの夏の東京オリンピック
 国立競技場にエンブレム、次々とでてくるオリンピック・スキャンダル、海外からの報道によると、信頼できる日本だと思っていたのに、いつの間にか日本の能力は低下していたという有難くないニュースまでが伝わってきている。
 しかし競技場問題より深刻な問題は、近年の異常気象、7月24日から8月9日という東京がもっとも暑い時期にオリンピックが無事開催できるかという難題だ。
 とくに炎天下のマラソンは、脱水症状や熱中症を起こしやすく、最悪の場合死者のでる可能性すらあると、イギリスの環境生理学者ジョージ・ハベニス教授は警告している。
 人間だけでなく馬術競技は実施不能に陥る場合もあるといわれている。とくに馬は暑さに弱く、前のオリンピツクのさいもわざわざ涼しい軽井沢で開催したという過去がある。
 そこでいま声をひそめて満を持している業界がある。 霧の専門メーカー、ミスト業界だ。
 東京オリンピックは確実に「ミスト・オリンピック」になると期待している。マラソンの順路は当然ながら、あちこちの会場、競技場にミスト装置を置き、町中クール・ダウンをしなければ、選手のみならず観客の生命すら保証できないというのだ。
 東京はまだあまりミストには慣れていないが、ラスベガスあたりのアウトレットなどでは、ミストがあって当り前、フォグ・エンジニアはミストシャワーによって周辺温度を確実に2度から3度クールダウンできると、腕をさすっている。
 オリンピックを機会に東京の夏は、ミストの夏に変貌するのだ。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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