ミシェラン★付の讃岐饂飩製麺所

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ミシェラン★付の讃岐饂飩製麺所1 ミシェラン★付の讃岐饂飩製麺所
 オペラ通りの地下鉄ピラミデの出口から直ぐのところにに、本のジュンク堂がある。パリの日本人にとって故郷のたよりに触れる貴重な情報スポットである。
 ジュンク堂には、週刊誌からファッション誌、建築雑誌と一通りの本がある。今日からのパリ生活に備え、新潮45の最新号を手に約束のサロン・ド・テ「ポール」に向った。
 ガルニエのオペラ座に向って100歩も歩くと、ポールがある。ポールの女の子は絵に描いたような中世風のスタイルでサービスしてくれる。呼び名は知らないが、オフ・ホワイトの木綿の小さな帽子に、絞った同色のリボンが可愛い、木綿のドレスのちょうちん袖も、たっぷりと布をはずんだ膝下たけのワンピースも、これ見よがしのタンクトップ等よりはるかに美しく、ノルマンディの田園風景を想わせてくれる。
 生成りの木綿が似合うパリジェンヌに会える町の喫茶店といったところか。パンは勿論美味しい。バケットにジャンボンを挟んだサンドイッチに紅茶をそえて、朝の目覚めにはもってこいのメニュー、ソルボンヌに通う学生たちの朝飯と変わらない。
 この近所に最近話題のうどん屋ができた。たちまちにミシェランの★をとったというので行列が絶えない。
 SANUKIYAと看板はでているが、サービスの女の子たちが着ている半纏の背中には「讃岐饂飩製麺所」とある、オーナーの思い入れか。客は調理場をぐるりと取り囲んだカウンターとテラス席を奪い合う。
 ざるうどん、ぶっかけうどん、温うどんをベースに天ぷらやらなにやらとある。撮影のあとだったので
梅風味のざるうどんが、さっぱりと疲れをとり、うどんの量感が腹を充たしてくれた。
 「讃岐うどん」ならではの腰と食感は、パリの人々のくちも満足させたようだ。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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