今、話題の三つのテーマを集約すると犯罪に結びつく。半開きの口元にふくよかな下唇、そこからウェービィーなロン毛が胸元にからんで、いかにもそそられる写真がネットに掲載され、伯父さんたちは死出の旅立ちとなった。それも5人、ひょつとするとまだ3人は行方不明、写真は顔半分から下で胸元までの官能的なカットだ。ああ顔が見たい、早く顔が見たいと男共に思わせる見事な作戦。週刊誌はそれぞれに「婚活サギ女」「アラサーブログ女」「女結婚詐欺師」「フログ練炭女」などと命名して犯罪確定前情報の編集に苦労している。14号サイズ黒いワンピースの女ときいても、あまりそそられないが、料理上手ときては中高年のデブ専にはポイントが高いらしい。さらに金銭の収奪もかなりの額で複数の被害者が想定されるということは閨房の技術も卓越していたのだろう。その先は殺人技術の巧みさだが、睡眠導入剤と練炭という古典的な小道具で、次次と消去していったのは、いかにもIT時代の犯罪だ。警察は事件性は認められないといって、「自殺」として処理していたが、ここへきてようやく重い腰をあげた。アラサー女の悪知恵は、警察やシルバー男を超えているという現実を認識すべきだ。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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