東京オリンピック決定以後、やたらにふえたもの自画自賛。
滝川クリステルによる オ・モ・テ・ナ・シの念仏とともに、おりからの日本料理世界遺産指定にもあおられ尋常一様にあらざる、恥ずかしげもない日本礼賛が巷にあふれている。
まずいラーメンでも、これが日本のオモテナシとか、お笑いに言わせて喜んでいる。
さすがNHKは、正面から取り上げ、「超絶 凄ワザ!」「プロフェッショナル 仕事の流儀」さらに「クール・ジャパン発掘!かっこいいニッポン」と堂々たるニホン陶酔なのだ。
民放となると、さすが直球は少なくテレビ東京の「和風総本家」「ガイアの夜明け」TBSテレビでは「ホムカミ~ニッポン大好き外国人」「世界の村に里帰り」NTVの「のど自慢theワールド」テレビ朝日「世界の村で発見!こんなところに日本人」等など、カラオケから花嫁まで数え上げたらきりのない日本礼賛が続く。
なかには空港で、外人を待ち受け「YOUは何しにニッポンへ」と話しかけ、密着取材をもちかけて、最後はニッポン礼賛へ持ち込む手合いもある。
2ちゃんねるではそうした厚顔無恥な番組を「ホルホル番組」と呼んで魚にしているらしいが、いつから
そんな日本人が大量に増殖してしまったのか。リーマンショック以後自信を失った日本人が、内向きに自分たちだけの価値観を引きずって外人にホメられて満足する、なんとも悲しい情景ではないか。昔自分を褒めたい
といったスポーツ選手がいたが、褒めるという行為は自分ですることではなく、他人の認識に発することだ。
自信を失った日本人の自己陶酔がホルホル番組なのか。
ニッポン大好きニッポン番組
コメント
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
コメントを残す