テレワークの今日この頃

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 軽井沢に居を移してまもなく、駅前駐車場の割引制度があると聞き、役場へいった。
 週に三日は東京に出なければならないので、と窓口に申請すると、後の四日は何をしてますか、との質問、原稿を書いたり企画書を書いたり、それをファックスやらメールで送りますが、どうしても仕事の現場にいかなければならないとか、会議とかが三日ははいります。と答えると「三日しか働いてないんですね」それでは割引駐車は認めません。五日以上働いてないと、といって却下された。
 今では、テレワークする人が増えたので、そんなバカなことはないと思うが、お役所というのは不思議なところだ。すべてが前例なので、仕事のスタイルが変わっても理解できないのだ。
 モバイルで、サテライトで、取引先の近所で作業をし、データを本社に送ればそれですむこともある。朝礼に出なくても取引先への直行直帰が可能になった。情報機器の進歩がワーク・スタイルの変革をもたらした。 最近のデジタル新入社員は三か月経つと、メールで退社届を送りつけてくるそうだが、これは困る。請求書をメールで送る非常識、会議中にフェースブックへ議題をアップする阿呆と、いつの時代にも困りものはいるが、なにも考えないで、イイネ、イイネとクリックするバカども、コトバも交わさず若干の趣味と見た目で、誰さんと誰それさんはお友達になりました、というお手軽さはすこし気味が悪い。
 四国の山間には、インターネット環境のととのったテレワークのための村営農家があるそうだが、軽井沢でも森のなかに、ネット環境を整備したテレワーク・シェアハウスがあれば、大都市圏の若い起業家や制作プロダクションがやってくること疑いなしだ。 


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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