テリーザ・メイ 氷の女登場

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テリーザ・メイ 氷の女登場
 EU離脱決定のイギリスに、史上二人目の女性首相が現れた。
 鉄の女と呼ばれたサッチャーに対し、二代目は氷の女と呼ばれている。政治家同士が馴合うことに絶対反対を標ぼうするテリーザ・メイ59才の女性だ。
 幼少時、厳格なイングランド国教会司祭の家庭に生まれ育った環境が、彼女を氷の女に仕上げたのかもしれない。
 シャンゼリゼーのキャバレー「リド」は、伝統的にイングランドの田舎育ちの女性をショーガールに採用しているが、恋愛体質のパリにあつても、絶対に流されないのがイギリス娘という評価が確立している。
 オツクスフォード大学を卒業した彼女は、1997年に下院議員となり、2002年には保守統一党幹事長に就任した。こうゆうふうにたどっていくと、秀才一方の堅物にみえるが実は彼女は、「ファション番長」というアダナももっている。女王殿下の親任式にはヒョウ柄のパンプスをはいていったし、赤いネールやブルーのコートは彼女のカラーとなつていて、普段はルブタンの鋲打ちフラツトなど履きこなすお洒落な側面もある。
 もともとは欧州懐疑主義者であり、EUの肥大化に疑問を呈していたが、首相に就任するや否や、中国に原発を造らせては危険とばかり、契約ストップを命じた。
 ヨーロツパの大学ベストテンでは7校がイギリスだし、国際金融契約も英米法にもとずいた英語によって書かれている。世界の金融商品の43パーセントが、ロンドンで取引されているので、現状では離脱してもEUには絶対まけないと確信にみちた発言をしている。
 EU離脱によって不安を抱いたイギリス国民は、いま氷の女の登場によって自信を取り戻しつつある。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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