タダでも凄いアトラクション。

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 ベガスでは金を使いさえすればいいという訳ではない。タダでも充分に凄いショーがある。
 まずベラジオのホテル・フロントで始まる「ファウンテン・ショー」100m超の人工池にあらゆる噴水のテクニックがつまっている。プレスリーのビバ・ラスベガスやタイタニックのマイハート・ウィル・ゴーオンなどの音楽に合わせて、噴水が踊る、照明が踊る。ストリップに面しているのだが、二人で見ていたら、確実に酔って飛んでしまう超絶技巧噴水ショー。
 踊り好きには、リオ・スイーツのショー・イン・ザ・スカイ、リオのカーニバルに誘発された大パレード。天井をまわるゴンドラとカジノのなかの舞台が呼応して繰り広げる踊りオンパレード、伊勢音頭ベガス版のようなもの。サンバ、マンボからロックまで、四つのテーマでもりあがる。$12.95だせばゴンドラに乗って踊ることもできる。
 昔好みの人にはサーカス・サーカスのサーカス・アクト、なんとカジノのど真ん中で始まる空中ブランコや綱渡り、シルク・ド・ソレイユのようなとんでもないものでなく、日本の誇る木下サーカスのような古典的なサーカスなので家族ずれにぴったり。二階には縁日の夜店のようなゲームや屋台がずらりならんでいる。
 女を見たければ、トレジャー・アイランドの美女たち、セクシーな女が海賊と闘う。ちょつぴり官能的な部分もあるが、充分に安全なショー。火をテーマにしているのがミラージュの噴火山。火の玉や噴煙のなかを、ほんものそっくりの溶岩流が流れおちる。
 夜遅くなったら、ダウンタウンのフリーモント・ストリートへ行くといい。300メートルほどのアーケードの天井がそっくり大スクリーンになっていて、1250万個の電球が、高精細な映像を創りだし、道路の上を物語が走る。音響も素晴らしく、見上げた顔も口アングリ、タダでも凄いアトラクションなのだ。
 


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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