36才のジジ・ジャンメールを見た。
バレエではなくカジノ・ド・パリの舞台だった。
クラシック・バレエの技術をしっかりと身につけ、そのうえレビューでこれほどの魅力を発揮してくれるスターを知らなかった。
凄いッと感動したが、なによりも見事な脚線美とショーカットのモダンな美貌にすっかりやられた。衣裳と装置を若き日のイブ・サンローランが担当し、
夫のローラン・プチが振付をしていたが、女性のいちばん美しい時に圧倒された。
〽 君はマレーネ・ディートリヒのようにしゃべり
ジジ・ジャンメールのように踊る
服はピエール・バルマンで
髪にはダイアモンドと真珠が輝いている……My Lovely
ショートカットのバレエ「カルメン」を生み、映画「ブラック・タイツ」の魅力をひきだしたのは、ローラン・プチという天才振付師だった。
詩人ルイ・アラゴンは「ジジのいないパリは、パリてはない」と献辞している。
ヌレエフと踊った「若者と死」が網膜からはなれない。 合掌
ジジ・ジャンメール追想
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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