なにげに13日の今日、新宿伊勢丹の地下を通り過ぎた。異様な雰囲気が立ち込めている。
よく見るとチョコ、チョコ、チョコの林のなか、ヴァレンタインのオフ会の如く、女性たちが争ってお目当てのチョコに殺到している。女性なのだから、もう少し優しい空気が立ち込めてよさそうなものだが、ちょっと見にはチョコ・サイボーグが犇めいているようにみえた。
今年はヴァレンタイン・デーが休日なので、チョコの往来も少ないのではと言う市況予測もあったが、本場パリのサロン・デュ・ショコラでも味わえない異様なチョコ・サイボーグの林である。
あれほど夢中になり興奮して買うものでもないような気もするが、女性たちの情熱はチョコの一点に集中している。
ワイドショウでは、男性にチョコを贈る時代は終わり、ギリチョコも、トモチョコも過去になり、いまはマイチョコの時代といっていたが、そうだとすると自分のチョコ欲に対して、あれほど情熱的に行動できるのは、他に生き甲斐がないせいかもしれない。
真似事大好きの日本人のことだから、来年あたりにはきっと日本版のチョコ・グランプリや、「サロン・デ・ショコラ・ジャポン」が催うされることだろう。
手前どものショコラは、「板チョコ5枚」の栄誉に輝きました。
うちのショコラは、チョコ・ミシュランの「板チョコ4枚」です。
人生の目標がどんどん下がって、「板チョコ5枚」の人生になりかねない。
女性が輝くと、人間は考える葦では無くなってしまう。
ショコラ狂想曲
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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