コロナ禍が生んだパジャマ・スーツ

by

in

パジャマスーツ.jpg
 メンズの専門メーカーAOKIが快進撃を続けている。
 マーケター・オブ・ザ・イヤー2021の優秀賞に選ばれた「パジャマ・スーツ」だ。
 コロナ禍のテレワークに最適なカジュアルな服として開発された。
 自宅でのリモートワークでモニターのまえに座った状態では上半身しか見えないが、仕事をしている建てまえ上セーターという訳にもいかず、かといって上半身スーツというのもなじめない。
 当初、「ホーム&ワークウェア」という名で売り出したが、お客さんが飛び込んできて「パジャマ・スーツみたいなの…」といわれ、発売一か月で急遽変更、POPからタグすべてを取り替えて発売されたという曰くつきの商品だそうだ。
 テレワークに良し、お散歩に良し、旅行に良し、カフェにもお昼寝にも良し「着回し無限大」という欲張ったコンセプトなのだ。楽で軽くて「パジャマ以上、お洒落着未満」だそうだ。
 いままで硬直化していたメンズファッションに一気に風穴を開けた企画なのだ。
 AOKIにとってはコロナさまさまで、通常のスーツであれば年1万着で大ヒットなのが、一気に3万着が売れ、さらにレディスにもアレンジされておじさんと新卒の若者しかこなかった路面店に、若い女性の客がくるようになって笑いが止まらないという。
 LGBTばやりのユニ・セックス・ファッションとしての可能性もあり、AOKIはこのパジャマ・スーツに社運をかけている。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ