コロナには「スルメいか」

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 今時なにを言っているのか、と思われるかもしれないが、ついこの間まで悪性の風邪や、コレラの噂が広がると年寄りは囲炉裏のまわりにスルメを並べて焼いたものだという。
 効果はテキメンで、孫の風邪が治ったり、家に住んでいた蛇が逃げ出したりと、スルメイカの効果は絶大だったと言われる。スルメを焼いた時の煙りになにやら魔力がひそんでいたらしい。
 「長生きしたければスルメを喰え」「スルメをしがんでればコレラが逃げる」といった古老たちの信心は、かなり本物だったのかもしれない。
 近頃の科学でもスルメに含まれる亜鉛は、感染症の重症化を防ぎ、老化防止にも役立つといわれ、さらにいま話題になっているタウリンも多く、視力減退の予防効果もあり、戦国時代の忍者たちは秘薬として常用していたと伝えられている。
 イカ刺し、イカそうめん、イカ天ぷら、イカフライ、イカメシ、スルメ、イカ徳利等々、イカ料理は実に多い。世界でいちばんイカを食している日本人だが、じつはコロナ感染率の異常な低さもこの「イカめし食い」にあるのかもしれない。
 テレビをみてワクチンの到着率にイライラするよりも、その暇にスルメを焼いてお茶するのがベストと心得るがよろし。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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