バラェティ番組に出て、「僕はもてない。僕の前では女の人はすぐお腹が痛くなる。ケイタイも全然教えて呉れない。」と嘆きの経済アナリスト森永卓郎さんのコレクションをみて驚いた。グリコのおまけ、様々の空き缶、定番の飛行機、ミニカーから、いま流行の女子アナサイン入りグッズ…高島彩のヤカン、小林麻耶のシマヤだしの素など、自慢の数々だ。戦後僕らの貧しかった時代には、週末きまって神田古書街に通い、お気に入りの本を手にすることから、コレクションが始まった。その後はアメリカ製のLP…ビリついたスピーカーから聴こえるトスカニーニの華やかな交響曲に興奮し、いつか生音を聞きたいと夢に描いていた。海外旅行が許されるやいなや、当時必ずあったパリやニューヨークの一流ホテルのステッカーを集め、20キロ入りの海外旅行用トランクに貼って楽しんだ。コレクションも時代とともに大きく変ったが、アメリカ製コカコーラ初代缶が100.000円、びーとタケシ人形600.000円ときいては、なんでも鑑定団ならぬ投機ゴッコのコレクションに変身したのだと、改めて時代の移り変わりを痛感した。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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