超ド派手な女装でパフォーマンスするオカマのおばさん? 3人組を主人公にしたミュージカル。まあマツコ・デラックスも真っ青といった三人である。勿論劇中では、オカマに偏らず、レズビアンも、バイセクシャルも自由奔放に登場するし、白人黒人メキシカンなど国際色豊かにキャスティングされているので舞台はめくるめく色彩にあふれている。日本のテレビに登場するオカマ達の胡散臭さや、汚らしさのない明るくすっきりしたキャラクターが救われる。
オーストラリアの砂漠を走るプリシラ号…この一台のバスが始めから終りまで主役をつとめるが、ある時はブルーに、ピンクに、赤にかわり、水玉に彩られたかと思うと、七色の虹が走って楽しい。ぐるりと反対側をみせるとバスの内側だけでなく、酒場になったり、浜辺に変わったり、このバスの仕込みだけでも軽く10億はかかっている。かかっているといえば衣装もまたゴージャス、25才でアカデミー賞をとったティム・シャペルとリィジー・ガーデナーがオカマたちの飾りたい欲望に答えて、見事なディホルメを見せている。
ホモセクシャルに対する偏見、バイセクシャルへの意地悪、ショービジネスへの無理解など、あらゆる差別と闘いながらの旅に、友情や愛情がからみ、はみだしものの歓びがみえてくる。女装する男たちの肉体美はさすがで、マツチョな身体の女装願望にはホロリとさせられる。
ブロードウェイ・チケット・サービスの真ん前にあるパレス・シアターで3月末からスタートし、目下世界中のオカマから注目をあびているミュージカル最新作なのだ。NYの人気靴ブランドmanolo blanikが全面的にプロモーションに参加している。
ゲイ・レズ咲き乱れるMUSICAL・PRISCILLA
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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