キラキラネームの好きな親たち

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 イジメに遭う子供たちの原因は、キラキラネームが圧倒的に多い。子供たちのウツもやはりキラキラネームの子が多いといわれる。
 日本人の名前はいつからこんなにデタラメになったんだろう。欧米での名前はキリスト教信者であれば、聖書、聖人から、あるいはギリシャ神話からときまっていて、その時たまたま流行っていた商品や漫画から名前をつけるということは考えられない。
 名前は全人格を代表するサインであるから、誰からも同じように読めなければならない。親がその子にかけた想いが判るような名前であってほしい。性別が判らないのも困るし、商品と混同したり、神や仏とおなじオコガマシイ名前であってはいけない。
 美俺(びおれ)泡姫(ありえる)希空(のあ)緑夢(ぐりむ)宝冠(てぃあら)二茶(にいちぇ)騎士(ないと)聖那(せな)歩夢(あゆむ)亜夢瑠(あむる)大熊猫(ぱんだ)別咬(べっかむ)… 当て字もいい加減にせい、といったところだ。
 漢字本来の読みを無視しているし、当て字だし、ひよっとしたら人間以外の名前だし、近頃の親には理解不能なことが多々ある。
 最近結婚したカップルから年賀状をいただくと、このたびメデタク子供に恵まれました。写真にそえられた名前には、このように読みますとカッコ付の名前が書かれていることが多い。始めから普通には読めないのだ。好きな英語に漢字を当て込んで、どうだバイリンガルだぞ、みたいな親の脳みそが計られる。子供にとっては迷惑な話で、一生私の名前はこう読みますと、言い訳をしながらの人生がまっている。
 なによりもそのまえに、学校のイジメが待ち構えている。はたして美しいキラキラネームの子供はそれに耐え抜いていくことが、できるだろうか。
 こうした名前の子の親は、圧倒的にモンスター・ピアレンツの場合が多いというのが、現場教師の経験則であると書かれていた。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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