カジノ好きの石原慎太郎が第一線から引き、子飼いの猪瀬直樹徳州会5000万円知事に引き継がれたカジノ計画も、舛添要一知事の時代となってだいぶ下火となり、喜ばしいことと思っていたが、このところ再びきな臭い話が持ち上がってきた。
発信元は、よりによって下村博文文科大臣だ。
下村大臣は、お台場にカジノはもとより歌舞伎もAKB48も、みんな見られる文化芸術立国にふさわしい施設を作るべきとぶち上げたのだ。AKBと歌舞伎が一緒くたというのが、なんともみっともないのだが、早稲田雄弁会出身のこの人の脳みそはその程度なのだろう。
そのうえ、芸術文化振興のお金はカジノの上りから出せばいいと、とんでもないことを言い出した。
この人はカジノの実態を知らない。カジノという博打の裏にある犯罪や堕落の実態について、少し勉強して貰わなければ困る。
国際観光産業振興議員連盟(通称IR議連)にも220名の議員が名を連ねているが、このうち何割の人がカジノの実態を把握しているかどうかも疑問だ。
石原前都知事にしても、あのバブル期に世界都市博を開こうと画策し、失敗におわった臨海副都心の再開発と資金調達のために動いたという事情がある。
年初来、ふたつのゲーム機メーカーが倒産した。パチンコ業界もけっして安穏を貪っていられないという事情が発生した。国民はパチンコからも撤退しつつあるのだ。
いまここでIRカジノ計画を推進しなければ、明日の米がなくなるという業界の不安感と、限りなく金の臭いに引き寄せられる議員の思惑が、カジノ導入への伏線になっている。
フジテレビの低空飛行もまた、カジノへと動かざるをえないのだ。
カジノに走る文科大臣とフジテレビ
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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