エコにあらざれば…。

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 「エコにあらざれば人にあらず」とばかり、猛烈なエコブームがやってきた。大正から昭和にかけて「文化にあらざれば人にあらず」の一時代があった。その時生まれたのが、文化住宅、文化鍋、文化タワシ等等、恐らく文化人などという種族も文化ブームの名残なのだろう。さて当世エコブームだが、クルマ・住宅・家電・電球・下着・弁当はては欲に眼がくらんでエコ・ファンドなどという金融商品まで登場している。エコポイントのお蔭もあって、エコは今安くて得するものといった勘違いがふえ、環境はおいてけぼりになりつつある。エアコンには「人センサー」「間取りセンサー」「日射センサー」、冷蔵庫には「照度センサー」「開閉センサー」「室温センサー」「庫内温度センサー」洗濯機には「布量センサー」「泥汚れセンサー」「汗汚れセンサー」、この勢いでいくといずれは人間にもセンサーがついて、「発情センサー」「生殖センサー」「不快センサー」とエコ人間ならぬアンドロイド社会が現実のものになりそうだ。シャープ製の彼女と東芝製の彼女、さてどちらを選ぶか、伊勢丹で実物に触ってから決めよう。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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