やさしい男の現実

by

in

やさしい男の現実
 美意識の高い男子がふえているそうだ。
 女子群のホメ言葉に乗せられた素直な男子のような気もするが、いずれにしてもかっての男子のホメ基準にはなかった価値をもった男子のことだ。ジェンダーレス男子などとも呼ばれ、女子活躍時代にふさわしいニュー・メンズ世代と呼ばれる。
 彼らはおおかた「ゆとり世代」から発生している。
 性欲ナシ、交際経験ナシ、恋したこともナシ、 この三大ナシが顕著な傾向といわれる。
 月に一度はネールサロンに通い、まつげエステでは増毛エステをいろいろと試す。ヘアはもちろん美容院、床屋なんか恥ずかしくて行けない、というところがなかなかに泣かせる。そのうえジムに通い、体幹をきたえ無駄肉を排除する。何のためにと問われれば、このジェンダーレス時代に呼応して女子力のアップをめざすのだそうだ。理想の恋人はママというのも心優しい?
 男らしさと女らしさの境界線に挑んでいる。彼らは21世紀の美の戦士だ。
 男性化粧品はこの10年で70パーセント増、デパートでは男性用日傘も売るようになった。最近ではスイーツ作りの教室にも、男性生徒が増えている。週末にはスイーツを作って男友達に喜ばれたい。どこまでも恐ろしい女子を避けて、男子に寄り添う。
 さあ、明日の男子会のために、今夜はパックをして早く休もう。
 とこんな具合だが、女子たるあなたは満足ですか。
 この現実は、理想の恋人は「優しい人」と言い続けてきたアナタがた女子の責任です。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ