ショウ祭ときくと、数年前立ち上げたときのことを思い出す。地元役員さんが集まるのでご意見をという話だった。ショウさんを顕彰し新しい祭を創りたいという話で、知恵をしぼりいくつかのアイディアを提案した。いきなりのリアクション「代理店はどこがいいかな」さすがの僕も口あんぐり、都会の悪しきシステムがここまで浸透していようとは。少ない予算だから、自分たちで考えつくる祭りではなかったのか。ここ数年信州のまつりをいろいろと取材しているが、川上村でも遠山郷でも、祭りの日は学校も役場も休んでみんながひとつになって祭りをする情景に接してきた。まつりには暮らしがあって喜びがあった。そこで気がついたのは、「軽井沢では祭りではなくイべントがしたいのだ。」だから代理店という発想になる。近頃の資本主義社会はなんでもかんでも代理店まかせて゛結婚、旅行、保険にとどまらず、はては戦争まで代理店で処理するアメリカ風、少しは人間らしく自分たちで汗したほうが、思考停止状態にならなくていいのかも。現在のショウ祭は、勿論手創りの催事になっているのだが、少しばかり「ショウ礼拝式」風ではある。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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