島根駅前のデパート一畑百貨店が閉店した。
次々と多くの企画を打ち出した人気百貨店であったにもかかわらず、時の流れに抗することは出来なかった。
山形の大沼、徳島のそごうについで、島根の一畑と遂にデパート無し県は3つになった。
毎月1日は「ムサシ市」(寿司)のサービス・デー
8日は「ハムの日」主婦たちはこの日一か月分のハムを買いにいく。
12日は「豆腐とパンの日」
20日は「肉の日」
毎週月曜日は「お値打ち100の市」と、島根20万人の人々の日常に食い込んでいる筈だった。
それでも人々の関心は、郊外型の大規模店や、動かないで済むネット通販にむかった。
さらに人口20万の背景都市では、今日の利益追求規模に追いつかないというので、商品供給も追いつかない。
規模と外観、便利さだけを追いかけてきた戦後経済の行きつく先が、閉店という結果を招いたのだ。
メディアは閉店記念のトートバックがカッコいいと話題にし、ゴシップ並みに扱っている。
もう少し頭のいい政治家がいれば、こうした中規模都市のライフスタイルや経済規模の振興に向かって、北欧型の落ち着いた国土計画に向かったと思うが、すべて大きいことが善とばかりの、田舎政治家ばかりでは、この日本の良さを見通した政治など望むべくもなかったという戦後政治の必然的悲劇であった。
島根一畑の終焉はこの国の政治の貧困を現わしている。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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