アメリカはカナダとの間で電力を融通している。
EUも域内での電力融通を、通貨以上に強力に推進している。
中国はロシアから電力を買っている。
北欧諸国もアセアン諸国もみなお互いに電力の売買をして、自国の需要をみたしている。
つまり、電力の取引は国際間の常識になつている。
日本だけが、かたくなに中東の石油にこだわり、国内の原子力発電にこだわつている。むろん、すべての需要を国内生産で間に合わすのは理想に違いないが、はたして本当にそうだろうか。
中東の不安定な情勢に曝され、ホルムズ海峡の海賊対策に自衛隊を派遣し、その上安定しない石油価格に踊らされて持たざる資源国の悲哀をたえず味わっている。
さらに原発だ。使用済み核燃料の破棄場所も決まらず、ヨーロツパのようなフィルター付きベントもなく、重要免震棟の建設も先送りのなかで、原発を再稼動しようとしている。ついこの間の災害を忘れ、政府の責任において稼動するという。とんでもないことだ。 福島原発災害の責任も取っていない民主党政府のいい加減な施策に国民はあきれている。
こんな折、ロシアから極東の電力を買わないかと、いうプロポーズがたび重なってあるという。狭い国土で再び原発事故に見舞われれば、日本消滅が現実のものになつてしまう。そのリスクを背負うより、ロシアの電力を買うほうが賢明ではありませんか、というアプローチだ。ロシアにしても、中国と日本 双方と貿易するほうが、生産の安定を計れるし、コストの合理化も出来る。
このさい日本も電力会社と原子力ムラの呪縛を解いて、冷静に国家100年の計を考えたら如何。
なぜ電力を開放しないのか。
コメント
1件のフィードバック
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恥ずかしながら、“フィルター付きベント”の存在を知りませんでした。3.11直後の報道でも、東電職員が「ベントを実行する時は終わりの時」発言を聞いて、フィルターの発想が吹っ飛んでいて事と、池上彰系番組でも紹介していなかった事等、メディアコントロールにすっかりはまっていました! 原子力ムラの力の大きさ、奥深さを感じたブログでした!
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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