どうする日本の孔子学院

　日本の大学には、２０校以上に孔子学院がある。この学校は中国政府の予算により運営され、中国からの講師派遣で成り立っている。中国の文化と言葉、中国語習得のためという名目で、中国の文化的前線基地になっている。
　アメリカには９９校、全世界１２０ケ国に４４０校の孔子学院がある。
　２００４年から始められた中国の孔子学院戦略は、またたくまに全世界に広がったが、ここへ来て、ボロが目立ち始めた。
　アメリカ全米大学教授協会が、昨年末、孔子学院の契約を再検討すべきだという声明をだした。すべてが中国のコントロール化にある孔子学院は中国の政治的プロパガンダであり、このまま放置すれば、学問の自由が奪われるというのが、その理由だった。提携先の教授は、チベット、ダライラマ、台湾、人権、法輪功など
中国政府の嫌がるテーマには授業では触れないよう要請されていた。
　シカゴ大学、ペンシルバニア大学がまず契約破棄を表明、これに続いてスタンフォード大学、コロンビア大学も追従するだろうといわれている。
　そうした現状に日本の大学のリアクションは見えてこない。中国からのお金に眼がくらんでいるのか、中国政府に魅せられているのか。
　いずれにしても孔子学院が中国の国策として展開されている、その事実は変わらないのだから、何とか立場を明確にすべきだろう。
　因みに孔子学院を受け入れている大学は、早稲田大学を始め、立命館大学、桜美林大学、関西外語大学など、２０校に及んでいる。