"だんみつ"というイキモノ

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"だんみつ"というキワモノ
 いちばん初めに大声で壇蜜を応援したのは、福山雅治だった。
 その福山雅治の関心が、吹石一恵に移って世の女性たちはキャッーとどよめいた。
 かんじんの壇蜜だが、デビュー以来5年の歳月を経たがあまり変わった様子はない。アイドルというにはトウがたっているし、女優と呼べるほど演技が向上したとも思えない。ままワイドショウの類にでていても、コメンテーターを志すでもなく、まあ座っているといった程度の存在だ。
 強いて言えば、壇蜜というイキモノがいる、そこがなんとも魅力的なのかもしれない。
 その壇蜜が文春文庫から、壇蜜日記2を出版した。
 最近は文字の世界がすこし知かずいてきたという実感はあるのですが、ちょっとしたことで、すぐに縁がなくなりそうな気もしますね……前作の時期には色っぽいことがあんまりなかったんですが、今回はそこそこ出会いもあって、来客用に用意した枕カバーを使って洗えた年だったかなと。 でも本当に”実りがあった”と言うなら、私の薬指に指輪があるはずですよね。…  色っぽい関係のあるなしも、そこはかとない表現でいかにも壇蜜らしい。
 自己の女の部分とたんたんと向かい合い、芸能界の要求も素直に迎い入れ、日々の出来事のごとくにやり過ごす壇蜜に、いさぎいい江戸っ子のごとき感性をみる。
 自分自身で「はじしらず」と称するあたりも、貴重なイキモノなのだ。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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