お寺さんと神社にキャッシュレスの波が押し寄せている。
インバウンドへの対応、防犯、お賽銭減少への対応がテーマになっている。それに近頃は小銭を持ち歩かない人が増えている。小銭いらずのスイカやらペイペイが世の中に繁殖して、賽銭箱のまえで小銭のないのに気がつく輩が増えたという現実もある。
清純な巫女の手になる神楽鈴は氏子ならずとも神の降臨を知らせ、呼応するように賽銭箱になる小銭の音で神様への祈りを確認したような気になったものだ。
こうした神や仏との対面の仲をとりもってきたのが、お賽銭というささやかな献金だったように思う。そうした長い間の習俗に楔をうちこんだのが、キャッシュレスという内閣の大方針であった。
賽銭箱のよこにはQRコードの立て看板があり、傍らには中国語、韓国語、英語、そして日本語の説明書きが張り出されている。これらの表示は本社拝殿のほか、大国殿、ご神橋にも掲げられ、QRコードは中国のAli pay、We Chatに対応とある。日光二荒山神社の話だ。
東京愛宕神社、四国霊場22番札所徳島平等寺、さらに京都下鴨神社、高山小金井神社、岡山熊野神社、木更津八剱神社、京都海眼時…次々とこのお賽銭キャッシュレス化はすすんでいる。
これに対し京都仏教会は反対を表明した。宗教行為にそぐわしくない。傘下650の寺院にたいして、キャッシュレス導入をしないように、という声明である。
はたしてこれに対し、信者とにわか信者はどのように反応するのだろうか。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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