「土地の人工化」……日本では聞きなれない言葉だ。
自然の姿の土地に手を加え、形を変えてしまう。例えばコンクリートで固める、あるいはアサファルトを引いて道路にしてしまう等、土地を自然から引き離して加工してしまうことだ。
そうした人間の不遜な行為をやめさせようというのが、この度フランス国会で成立した「土地の人工化ゼロ法案」である。
日本ではそんなことは一顧だにされない。コンクリートの道ができれば、政治家、知事、町長打ち揃って開通式、テーマは目出度し、目出度しである。本当に喜んでいるのは、セメント会社・土建会社・不動産業・鉄鋼会社・塗装業者・そして看板屋さんに代理店・次期選挙立候補者といった具合である。
人工化された土地はCO2を吸収しない。
生物多様性の低下を加速させる。
農地をへらして人間と自然を隔離する。
地下水を補給する水の循環を妨げる。
つまり「土地の人工化」は、地球温暖化、水不足、洪水リスクを高め、なにひとつ人間にとつて良いことは提供してくれない。
市町村には1ヘクタール以下の人工化を特例として認め、それ以上の人工化は原則的に禁止される。段階的に制限を強化し、2050年には土地の新たな人工化をゼロにする。
ヨーロッパではすでにドイツ、スイス、スペインが人工化ゼロを目指している。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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