「一億総活躍担当大臣」…こんなに嫌な言葉はない。
活躍したくとも身体不自由につき活躍出来ない人にとっては残念このうえない。
まだ壮年期で働く場を、派遣やバイトにとられてしまった人も、どうにもわりきれない。
活躍したいスポーツマンも、近頃は先輩が後進に道を譲らない。いつまでたってもつぎのオリンピックにも出たいとか、来年のハコネで雪辱したいといって、後進に道を譲るという生きざまが無くなってしまった。
すべてのミーイズムが総活躍の路を閉ざしている。
チャレンジにも限界がある。自らの非力をさとって、きっぱりと身を引き後進に道を譲るといういさぎいい精神がなくなっている。 みずからの分際について、判断力が無くなっているのだ。
かって戦争中には「一億火の玉」というスローガンがあった。
戦後は「一億総中流化」という社会主義的資本主義のキャッチがあった。
大宅壮一による「一億総白痴化」というメディア社会への警告もあった。
一億などというくくりは、スーパーでも使わないし、保険や銀行も避けて通る。しいて使いそうな分野は全体主義的政治体制ぐらいなものか。
まさか安倍内閣で「一億総活躍」などというオバカなキャッチが登場するとはおもわなかった。
これでは政治が軽すぎる。政治はより王道であり、歴史や民俗をふまえた最高のモラルである。
政治の劇場化の果てに、菊池桃子が登場する政策会議では、官僚どもになめられる一方だ。底の浅いテレビ作家などを、ブレーンにしていては、アベ内閣にも終わりが見えてきたというべきか。
「一億総活躍担当大臣」って何をするの
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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