女権が圧倒的に伸び、その進出度で国力まで測られるようになってきた。
本来女性のもつ大きな特質に、繊細な皮膚感覚がある。子育てをする宿命から、けだし当然なことでもある。
そんな女性たちに媚びて、男性もどんどん父性社会から母性社会に舵をきっている。
幼さを一人前の人間として尊重し、そこのけそこのけ子供が通る、社会になってきた。
スカートを履く男、化粧する男、私を認めなさいとばかりにメディアに登場する。マットお前はお前の好きな道をゆけ! 桑田のセリフは信じがたいが現実にそこにある。
男女の壁を乗り越えて、すべてが幼児化してきている。
幼い欲望はわがままを生む、トランプ大統領のアメリカ・ファーストなども排他的なわがままである。
情報社会の登場により、混乱に輪をかけた。新聞やテレビにある民主意識より、SNSによる自己主張…いわゆるジコチュウが主流をしめるようになった。
「いいね」が判断の主役になって承認欲求だけがどんどん育っていく。そこには冷静に社会全体に目配りしようという大人の知性はない。とんでもないことでも、それが目立って多くの「いいね」がもらえれば、それこそが正義にすりかわる。
女の子にバレエをさせたがる、男の子をジャニーズにいれたがる、すこし育ってくるとサカミチに入りたい娘たち、ユーチューバーになりたいという男の子、みんな社会の見えない幼児化の産物だともいえる。
果てしない承認欲求は、自己中心主義となり、いつか犯罪を育てる土壌にもなる。哲学がなく欲望だけがある明日に希望はもてるだろうか。
「いいね」が社会を幼児化する
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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